歯科衛生士と看護士、シンママが目指すなら?
歯科衛生士と看護士は、子供を抱えて経済的な自立を目指すシンママたちにとって、注目の職業です。
パートナーと離婚をすれば、女手一つで子供を育てなければなりません。
育休産休を駆使して、順調にキャリアを積み重ねてきたならともかく、専業主婦やパートでコレと言った資格やスキルがない女性は、正社員になることすら難しいのが現状です。
日本でも学歴社会が進み、19歳の人口=大学1年生の人口となりつつあります。
子供の夢の実現のためにも、最低でも大学に行けるぐらいの収入は確保したいもの。
小さな子供との時間を少しでも確保しつつ、経済的なゆとりを維持するためには、就職に強い資格を考えるシンママもいるでしょう。
そこで、就職に強いと言われる資格の代表、歯科衛生士と看護士がシンママに適しているかどうか、考えてみました。
歯科衛生士と看護士のシンママにとっての魅力
子育てと、世帯主を一手に引き受けるシンママは、世帯主や、兼業主婦よりもずっと慎重に仕事を選ばなければなりません。
子育てと仕事の両立は難しい
シンママの生活には仕事と家庭のバランスが非常に重要です。
子供が小さなうちは、幼稚園や学校の行事も多いですし、体調管理も難しく、1人でできる時間も少ないと、まだまだ目を離せない時期。
ご両親の協力を得られたとしても、子供にとってはあくまでも祖父母。
ママやパパの代わりにはなりません。
子供の精神的な安定のためにも、できるだけ一緒に過ごす時間を作りたいものです。
ただ、シンママである以上、子育てのことだけ考えているわけにもいきません。
衣食住の確保や、子供の将来に備えてある程度の収入は必要です。
お金がないせいで、子供が将来の夢をあきらめざるを得ないなんて事態は、極力避けたいもの。
しかし、未だに日本の会社は、子供の代表不良などで急に休みがちな小さな子供がいる女性は、採用に後ろ向きな所が多いのが現状です。
シンママも、その辺のことはよくわかっているので、手当たり次第に面接を申し込み、採用をもらえばすぐにとびつきたくなりますが、だからこそ一度落ち着いて、労働状況と育児とのバランスを見直さなければなりません。
採用をもらっても夜勤や、残業が当たり前の労働環境では、子供と向き合う時間が取れません。
かと言って、子供を優先し過ぎれば必要なだけの収入が確保できず、貧困層に突入していしまいます。
あちらを立てれば、こちらが立たず、シンママならではのジレンマです。
シンママだからこそ正社員
では、子供との時間を確保しつつ、人並みの収入を得るにはどうしたらいいのでしょうか。
答えは単純、収入が高い職業に就くことです。
高いお給料を貰える職業なら、労働時間を短縮できるので、子供と一緒にいる時間が増やせます。
ですから、何が何でも正社員を選びましょう。
子供が小さいし、シンママだから自由に仕事を休めるように、派遣やパートを選択する人もいると思います。
しかし、非正規雇用の給料は、時給に計算したとき正規雇用よりもずっと低い水準。
昇給やボーナスは期待できませんし、福利厚生や社会保険などの恩恵も得られません。
子供との生活を守るために、ここは頑張って正社員の採用を勝ち取りましょう。
看護思と歯科衛生士が人気な理由
「正社員が理想だけど現実はそんなに甘くない」就活に苦しむシンママの中には、わかっていても正社員の採用が得られない人が多いでしょう。
正社員ともなれば会社で働くスタッフの中でも、重要な業務が任されます。
子供が理由とは言え、ほいほい休まれては業務に支障を来す可能性があり、会社としてもなかなか採用に踏み切れません。
だからこそ多くのシンママたちに、歯科衛生士と看護士は注目されているのです。
歯科衛生士も、看護士もそれぞれの医療の現場で欠かすことができない専門職。
歯科衛生士も看護士も、介護施設、病院、医院など活躍の場が多く就職に困ることがありません。
どちらもその割合のほとんどが女性なせいか、シンママやワーママを意識して、最近では保育施設や残業、夜勤免除、平日勤務限定など、家庭へ配慮した雇用条件を打ち出しているとこもろあります。
職場にもシンママやワーママの人数そのものが多いので、子育ての悩みを相談したり、急な休みに対応したりと、お互い様の精神でサポートし合う職場環境ができていることも。
もちろん、歯科衛生士も看護士もどちらも国家資格ですから、簡単に取れる物ではありませんが、それでも、子供との生活をより良いものにするために、「今頑張りたい」シンママに注目されているのです。
歯科衛生士になるためには
歯科衛生士とは、診療のアシストや疾患の予防をドクターの指示の下こなせる、国家資格。
歯科分野に限定された看護士のようなポジションの職業です。
ただし、歯科衛生士の国家資格は、歯科衛生士が目指せる専門学校や大学、短大を卒業しなければ、受験すらできません。
高校卒業の資格を持っている場合は、歯科衛生士を目指せる学校へ入学することができますので、まずは受験資格を得られるよう頑張りましょう。
条件さえ整えば、母子貸付制度や高等技能訓練促進等給付金を受け取れます。
これはシンママの自立を支援する制度で、2年間生活補助が受けられます。
平成22年から歯科衛生士の学校は、専門学校でも短大でも3年制以上となりました。
シンママは自分だけでなく、子供の分まで稼がなければなりません。
学校に行く分また忙しくなるので、家計のやりくりは割けられない問題です。
母子家庭への自立支援金は、一部ではありますが学費や生活費を補えますので、経済的に厳しいシンママでも学校へ通うハードルが低くなるでしょう。
歯科衛生士になれたら
歯科衛生士は平均的に、25万円ほどの月収が得られます。
ボーナスも夏と冬で1ヶ月ずつ、合計40~50万円ほど期待できるので、女性に多い事務職などと比べると、かなり高額です。
さらに、今は歯の健康への意識が高まり、虫歯や歯周病の予防のために定期的に歯科へ通う人も多いです。
歯科医院の数が増えていることもあり、就職先に困ることはないでしょう。
しかし、その分歯科医院の競争も激しくなっています。
土日や夜間営業など、魅力や特色を打ち出して、生き残りを目指す歯科医院も増えています。
結果、歯科衛生士に求められる役割も増えてきています。
やりがいがある反面、進歩する技術についていくため、日夜勉強が必要という大変さがあります。
看護士になるためには
看護士学校も、歯科衛生士と同様に、短大や専門学校であっても3年制。
国が指定した養成機関を卒業しなければ、資格の受験資格も得られないので、まずは学校へのの入学を目指しましょう。
因みに、看護士と言っても准看護士であれば、高卒なら2年制の学校で受験資格が得られます。
ただし、准看護士は仕事内容が看護士と同様でも、平均年収が70万ほど下がります。
早く現場に出られて収入が得られるようになるのが准看護士のメリットですが、70万円の年収の差が後々響いてくるでしょう。
もちろん、婦長などの出世も望めません。
子供のために、早く経済的に自立を目指したくなりますが、シンママだからこそもう1年長く頑張って国家資格の看護士を目指しましょう。
看護士になれたら
看護士はドクターの指示の下患者さんのケア、国家資格、学校で最低での3年間の勉強が必要、など歯科衛生士との共通点が多くあります。
しかし、看護士の平均月収は35万円、ボーナスを含めた年収は470万円ほどと、歯科衛生士に比べると100万円以上の差。
歯に特化した歯科衛生士と比べて、様々な病気のケアに対応する看護士の職場環境は多岐に渡ります。
以上の2点を見るだけでも、歯科衛生士より看護師の方が魅力的な面が目立ちますが、命に関わるような強いプレッシャーがかかる中、冷静な対応が求められます。
入院患者を受け入れる病院であれば土日勤務どころか夜勤も当たり前です。
実際、看護士の収入には夜勤手当も含まれており、日勤しかない職場環境であれば収入ががくっと下がることも。
まだ子供が小さなご家庭であれば、土日も夜も働けませんから、せっかく看護士になっても、状況によっては思ったほどの収入は期待できない可能性もあります。
ただし、最近の世の中の流れとして、シンママの数そのものが増えています。
看護士でも小さな子供を抱えるシンママも多く、子育てと仕事の両立のため、24時間の保育施設を用意するところも。
子供を安心して預けられるところがあれば、夜勤も土日にも積極的に働けます。
また、働きやすい環境が整っている職場は、スタッフもシンママや子育てに理解がある傾向があるので、長く勤められます。
看護士として働いている人自身も、シンママの人が珍しくありませんから、悩みを共有することで、不安やストレスの軽減も期待できるでしょう。
夜勤や土日勤務がシンママにハードルとなっていたのは昔の話。シンママが看護士としてバリバリ働くのは、不可能ではなくなっているのです。
まとめ
いかがでしたか?
シンママだからこそ、子供のためにバリバリ働いて、収入を得ることが求められます。
そのため、安定して働ける看護士と歯科衛生士は、シンママにとって魅力的。
どちらも国家資格ですし勉強も大変ですから、取得までに時間がかかりますが、将来的に収入が得られる職業です。
学生のときは大変でも長い目で見れば家計を経済的に安定させるためにきっと役立つはず。
少しでも歯科衛生士と看護士に興味があるなら、学校の資料を請求してみてもいいでしょう。
以上、「歯科衛生士と看護士、シンママが目指すなら?」でした。