歯科衛生士の1年目のボーナスはいくら?
いざ歯科衛生士として職場で張り切って働き始めて1年目、楽しみなのがボーナスです。
歯科衛生士に限らず、ボーナスをもらった直後には退職者が増えるとされています。
それだけ夏や冬のボーナスを心の支えに、日々の仕事をこなす人が多いということでしょう。
ボーナスの状況は、転職や就職を考える重要なテーマでもあるのです。
そこで、歯科衛生士の1年目のボーナスが実際どれくらいなのか、調べてみました。
歯科衛生士の1年目のボーナス事情
正規雇用で働いていれば、もらえる物のイメージが強いボーナス。
しかし実際に働いてたり、求職活動をしたりしてみると、意外とボーナスがない所が多いと気づくのではないでしょうか。
厚生労働省や、日本経済新聞の調査では70%以上の高い水準で、多くの企業がボーナスを支給していると回答していますが、この調査に答えた多くは大企業。
歯科衛生士のほとんどが働く歯科医院は、極少人数で経営しているので、上の調査をそのまま当てはめることはできません。
100人も200 人も働いていたり、上場したりしている歯科医院なんて滅多にありませんからね。
では、歯科医院と同じように少ない従業員数で経営している、中小企業はどうかと言うと、ガクッと下がって6割しかボーナスを支給していません。
アベノミクスで景気が良くなってる、と言っても中小企業にはまだまだ不景気の影響が色濃く残っていると言えるでしょう。
9割以上の歯科衛生士がボーナスをもらっている?
続いて、歯科医院に絞ってボーナスを見てみましょう。
あるアンケートでは、93%の歯科医院がボーナスを支給していると答えています。
これは歯科衛生士にとっては、心強い数字ですね。やっぱり、「医療は景気に左右されずに強いのね!」と胸をなで下ろしたくなります。
具体的な金額はいくら?
歯科衛生士は他の職種に比べると、圧倒的に多くの割合でボーナスをもらっていますが、支給額に注目してみましょう。
歯科衛生士のボーナスが含まれた平均年収は、335万円と一般的なサラリーマン、国家資格の職種のどちらから見ても低めなうえ、年収にはボーナス分まで含まれています。
したがって、ボーナスの支給額もあまり期待できません。
具体的な金額は、平均が20万円。
1年間で2回、2ヶ月分支給されることが多いので、ボーナスは夏20万冬20万円の合計40万円が1年分。
ボーナスがもらえる前に辞めると、20万円分損することになるので、支給された後の8月や年始にが退職者が増え、求人も充実する傾向があります。
歯科衛生士は1年目はボーナスがもらえない?
ボーナス支給を謳っている職場でも、採用されて1年目、特に初めてのボーナスは貰えないことがあります。
これは、ボーナスの計算方法が関係しています。
ボーナスは、お給料のように時期が来たら無条件で貰える物のような気がしますが、支給されるためには定められた評価期間に在籍し勤務していなければなりません。
この評価期間は医院によってまちまちですが、
冬のボーナス……4~9月
夏のボーナス……前年の10~3月
が評価期間としては一般的。
専門学校を卒業して免許を取得したばかりの新人歯科衛生士は、前年度はまだ学生だったために評価期間は働いておらず、結果、1年目の夏のボーナスは貰えないケースが出てくるのです。
また、新人でなくとも、その職場で働き始めたばかりの時期と評価期間が重なると、ボーナスが貰えなかったり、貰えても少額なこともあります。
と言うのも、多くの歯科医院では、転職者に対しては試用期間を設けています。
試用期間は言わずもがな、これからその職場のスタッフとして雇用を継続できるかどうか見定める期間。
職場のやり方になれてないこともあって、他のスタッフと同じようには動けません。
そのため、正規雇用だとしても、一番最初のボーナスは必ずしも支給される物ではないと考えておきましょう。
ボーナスばかり見ていると損をする
求人を選ぶさいに重視するポイントの1つである賃金は、皆さんどのように計算していますか?
まとまった金額をもらえるボーナスについ目がいきがちではありませんか?
個人医院であればボーナスを支給しなかったり、支給しても「寸志」として数万円なところも珍しくない中での、数ある求人の中で「ボーナスあり」の記載は何とも目を惹きます。
しかし、大切なのは年収です。
と言うのも、個人医院が多くを占める歯科衛生士の就職先は、院長の経営方針や医院の特色で給与形態は多岐に渡ります。
一般的な年収+月収のところもあれば、まだまだ珍しい年俸制も見かけます。
年俸制というのは、単純に年収を1年の12月分で割って渡す給与形態。
ボーナスという別途支給する賃金はないものの、そもそもの月収にボーナスで渡すはずの金額が上乗せされているので、1年の収入で計算するとボーナスがあるところと遜色ありません。
それどころか、年収で計算すればボーナスを設定している医院よりも、賃金がいい可能性もあります。
最近は、求人もインターネットで探せる時代。
紙媒体と違って、情報量も多く、条件検索で自分に合う求人をぱぱっと見つけることができます。
が、ボーナスがない求人を条件検索で弾くと、年俸制の医院が全てリストアップされません。
賃金にこだわって条件検索するなら、ボーナスがあるかどうかよりも年収がどうなるかを意識して探すのがオススメですが、歯科衛生士不足される昨今でも、条件の良い職場はすぐに埋まってしまいます。
より良い就職先を見つけるには、ライバルよりも早くたくさんの情報をゲットすることが大切です。
まとめ
いかがでしたか?
最近は年俸制や歩合制など、歯科医院も給与形態がさまざま。
ボーナスがあるからと言って必ずしも、年収が上がるわけではなくなってきています。
年に2回のボーナスは、労働者にとって楽しみであり、求人を見る際にも注目しがちですが、そこだけを気にしていると、結果的に損をするかもしれません。
その職場がどのような給与形態か、ボーナスや歩合などを総合的に判断して、年収がいくらになるかを計算する必要があるのです。
以上、「 歯科衛生士の1年目のボーナスはいくら? 」でした。