歯科衛生士の便利帖

歯科衛生士についてのちょっとしたアレコレをまとめています。

歯科衛生士の国家試験に落ちたら?就職に不利?

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歯科衛生士になりたい人にとって国家試験に落ちたら、目の前が真っ暗になるくらい辛いことでしょう。

歯科衛生士は、国が定めた教育機関で3年間訓練を受けた上、更に国家試験が待ち受けています。

 

歯科衛生士の国家試験に臨む学生の皆さんは、難しい授業やハードな臨床実習をこなした人たち。

万が一、国家試験に落ちたとしても、諦めたくないと考える人が殆どでしょう。

今回は、歯科衛生士の国家試験に落ちたらどうしたらいいかをまとめてみました。

 

歯科衛生士の国家試験に落ちたら?

歯科衛生士は、毎年高い合格率を誇る国家資格。

そのため、受験生は、「落ちたらどうしよう」と不安にはかられるものの、心のどこかでは「なんとかなるでしょ」と高をくくってしまいやすくなります。

歯科衛生士の国家資格って簡単なの?

歯科衛生士の国家試験の合格率は、ここ10年間連続しておよそ95%、現時点で最新の28年度も96%と高い水準をキープしています。

ほとんどの受験者が合格しているわけですから、簡単な問題ばかりをイメージする人もいるかと思います。

 

実際、大して勉強しなくても合格するだろうと、油断して落ちてしまう人も少なからずいます。

歯科衛生士の国家試験は、記述式ではなく、全ての問題がマークシートの選択式。

他の国家試験でよく出題される論文や、実技試験はありません。

 

うろ覚えや、消去法でもある程度選択肢が絞られるのも、国家試験を簡単に感じる要因です。

 

しかし、歯科衛生士だって立派な国家資格。

晴れて合格すれば、人の歯の健康に関わる仕事に携われるようになります。

そんな責任が重い仕事ですから、試験内容も簡単なわけではありません。

 

高い合格率を誇るのは、多くの受験生が卒業を迎え国家資格に臨むまで、必死に勉強している結果です。

 

国家試験に合格しやすいのは学校のおかげ?

歯科衛生士の国家試験でほとんどの人が合格しているのは、専門学校が卒業ではなく、学生たちの資格取得を最終目標としているからという側面もあります。

専門学校側も、学生たちが卒業した後、歯科衛生士として活躍できるように、3年生では国家試験を意識した授業内容となります。

中には、国家試験の合格率100%を誇る専門学校も。

 

もちろん、厳しい授業についていく本人たちの努力の賜物ではありますが、学校の授業をしっかり理解していれば、国家試験はそれほど難しくないと言われるのは、これが理由です。

 

しかし、専門学校の卒業できたものの国家試験だけ落ちた人は、改めて再試験を受ける必要があります。

しかも、学校の手厚いサポートなしで、1年間自力で勉強しなければならず、合格率はなんと35%。

 

現役の学生たちよりも格段に合格しにくいのが現状です。

歯科衛生士の学校は厳しい?

就職はどうなる?

歯科衛生士の専門学校も、多くの高等教育機関と同様に、最高学年の3年生には就職活動が始まります。

歯科衛生士は有効求人倍率が高い職業なのもあり、多くの学年が卒業までには内定をもらい、就職活動を終了させています。

 

しかし、当然ながら歯科衛生士業務は、国家資格がなければ行えませんから、内定は試験合格が前提。

国家試験に落ちたら、就職先で歯科衛生士としての採用予定だったのなら、内定取り消しとなります。

国家試験に落ちたら就職に不利?

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しかし、せっかく専門学校に3年間も通ったのですから、歯科衛生士になるのを諦めたくない、不利な状況でも今度こそ合格したいと考えるのは当然です。

 

次回の試験までの丸ごと1年を復習の時間として有効利用でき、時間的なゆとりは現役の学生よりもずっとあるので、集中できる環境を整えて勉強すれば合格は不可能ではありません。

学生たちのように学校の手厚いサポートはありませんし、実習の機会ががくんと減りますが、それは歯科医院でのアルバイトでカバーしてはいかがでしょうか。

 

国家試験に合格していないので、歯科衛生士業務はこなせませんが、歯科助手や受付は行えます。

専門用語が飛び交う、実際の現場に身を置くことで、実習とまでは行かなくとも、学習内容を頭に留めておく効果が期待できますし、収入も得られて一石二鳥。

 

また、歯科衛生士が不足している医院も多いので、国家試験に落ちて翌年の取得を目指している旨を伝えれば、勉強に支障を来さないように応援してくれる場合もあります。

働きやすければ、そのまま歯科衛生士として就職できるよう交渉するのもいいでしょう。 

働きやすい職場の特徴 

就職活動はどのタイミング?

専門学校では、3年生になった時期から歯科衛生士の就職活動を始めます。

そのため、落ちてからも翌年の試験勉強と、就職活動を平行しなければならないと思いがちですが、歯科衛生士を始めとした医療資格を目指す場合は少し事情が違います。

 

と言うのも、歯科衛生士は1度落ちた人が再試験して合格する確率は35%と低め。

それは向こう側も分かっていますから、受けるつもりの段階で就職しても、「また落ちるかもしれない」と思われて、採用されにくいです。

せっかく働きたいと思える病院に恵まれても、相手にされないこともあるでしょう。

 

また、歯科医院は規模の小さい所が多く、たった1人の内定取り消しが運営に大きく響きます。

そのため、専門学校の中には国家試験の自己採点が良かったら、就職活動を始めるよう指導するところもあるようです。

 

それでなくとも、就職活動との二足のわらじでは、肝心の勉強が疎かになる可能性も高まります。

まずは勉強に集中して、国家試験合格を目指しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

 

確かに、歯科衛生士は国家試験の再受験で合格できる可能性は低め。

合格率の点に限って言えば、一度落ちたら不利になるかもしれません。

 

しかし、最近は専門性の高さと就職率で注目され、さまざまな年齢層の方が歯科衛生士を目指しています。1度の受験の失敗くらいで就職に影響することはないでしょう。

諦めずに、後悔がないように国家試験を頑張ってください。

以上、「歯科衛生士の国家試験に落ちたら?就職に不利?」でした。

歯科衛生士はバカでもなれる?