歯科衛生士の便利帖

歯科衛生士についてのちょっとしたアレコレをまとめています。

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスのメリットは?就職先は?

f:id:minori1004kun:20170824172248j:plain
歯科衛生士と看護士のダブルライセンスが注目されています。

歯科衛生士業務は、国家試験に合格した人しか携われない専門職。

清潔な病院でバリバリと働く姿は、いかにも「デキる女性」のイメージが強く、憧れを抱く人も多いでしょう。

 

専門スキルを持ち、有効求人倍率が高い歯科衛生士は、いまや人気職ですね。

 

そのため、中には歯科衛生士以外にも実用的な資格を取得して独自のキャリアを築く人が増えてきています。

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスは、どのようなメリットがあるのか、働ける職場をまとめてみました。

 

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスを目指そう

医療の資格は、国が管理する国家資格、各省庁の公的資格、民間の民間資格の3つに分類することができます。

歯科衛生士も含まれる国家資格は、やはり取得条件が厳しく、就職に有利に働きやすい魅力があり、注目度が高いのです。

資格によっては、事業所ごとに設置人数が定められている資格もあり、1つの資格でも就職に困ることはないでしょう。

ダブルライセンスのメリット

国家資格が就職の選択肢が広がる実用的な資格であることは、皆わかっています。

ですから、いくら国家資格を取得していたとしても、それだけでは他の資格保持者との差別化ができず、人気だったり、好条件な職場への就職が難しくなります。

 

そこで注目されているのが、ダブルライセンスです。

ダブルライセンスとは、文字通り2種類の資格を取得していること。

特別に、ある事業所で勤務するためにあたって2種類の資格を所持していることで、業務内容の幅が広がる効果が期待できる状態を指します。

 

例えば、歯科衛生士と歯科技工士のダブルライセンスであれば、診療補助だけでなくドクターの指示の下で歯列矯正の器具や、詰め物の作成もできます。

外部の歯科技工士へ発注していた歯科医院が、ダブルライセンスの歯科衛生士を雇用できれば、経費削減や器具が完成までの期間の短縮が期待できますし、歯科衛生士側としても給料アップが狙えるでしょう。

 

ダブルライセンスは、キャリアアップをして労働者としての価値を高め、より良い労働環境の獲得を目指せるのです。

歯科衛生士の給料は上がる?

 

看護士の資格は歯には関係ない?

歯科衛生士との相乗効果を狙うなら、同じように歯に関する資格を目指す方が、効率的な気がします。

上で挙げたように歯科衛生士と歯科技工士のダブルライセンスは、雇う側からするといかにも重宝されやすい人材ですよね。

 

しかし、歯科医院は大手コンビニチェーン3社の層店舗数よりも多く、ただそこにあるだけでは経営が立ち行かなくなっています。

生き残りのために、ユニークなサービスがある歯科医院が増えており、それに伴って一見歯科医院とは関係ない資格を持つスタッフを募集することがあるのです。

 

例えば診療中に託児サービスがある歯科医院であれば、保育士の資格保持者が必要になります。

接点があまり関係ないように見える、歯科衛生士と保育士のダブルライセンスは少ないと予測されるでしょう。

 

結果、託児サービスを提供している歯科医院において、歯科衛生士と保育士のダブルライセンスを保持している人は、採用される可能性が高まることが予想されます。

このように、歯科に関連する国家資格意外でも意外な組み合わせのダブルライセンスが、キャリアアップに役立つのです。

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスの状況

f:id:minori1004kun:20170718154154j:plain


看護士も、バリバリと働く女性のイメージが強い職業。

しかし、命に関わる病気の治療に携わる職業なので、歯科衛生士よりもプレッシャーが重くのしかかる職業と言えるでしょう。

 

入院患者がいる病院が職場であれば、夜勤もあり、収入の増加が期待できる反面、勤務内容がハードになることが予測できます。

 

さらに、歯科衛生士の就職状況と同じように、環境が良い職場は人が辞めにくく、かつ埋まりやすいので、歯科衛生士のキャリアを丸ごと捨てて、看護士として一からやり直すのは得策ではないでしょう。

 

では、歯科衛生士と看護士のダブルライセンスを生かすには、どのような選択肢が考えられるのでしょうか。

口腔外科

口腔外科とは、口の中や顎などの周りの部分の診療を専門に行う科。

歯に関するものからスポーツや交通事故などが原因の怪我、口臭症やガンまで、口周りに関する幅広い治療を行います。

口腔外科が対応する怪我や疾患では、手術を行う場合もありますから、注射や麻酔、患者さんへの接し方などの看護士としての基本スキルが求められます。

 

歯科衛生士として、口腔に関連する技能を生かしながら、看護士としてキャリアアップが望めるのです。

また、口腔外科は他の科に比べると、生きるか死ぬかの場面が少なくなります。

 

命を預かるプレッシャーが少ない分、他の科よりも少ないストレスでの勤務が期待できますが、看護士としてどんどんスキルを磨くのは難しいでしょう。

インプラント科

インプラント科とは、口腔外科の中でも特にインプラントを専門に行う科を指します。

虫歯などが原因で失った歯の補完のために、骨に埋め込むことで、入れ歯のように取り外しする手間なく、自分の歯のように使えるのが魅力。

 

インプラントの設置には、外科的手術が必要なので、歯科衛生士の他に看護士を雇う病院が多いのです。

ただ、インプラント科は全国的に見ても総数が少なく、必要な看護士の人数も多くないため、求人そのものが希。

 

医療行為が少なく、育児などさまざまな理由で現場を離れていた看護士にも、人気の職場です。

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスなら、倍率が高くても有利に就職活動が進められるでしょう。

 

またインプラントの特性からしても、重篤な症状の患者さんは少なく、入院患者に対応するような大きな病院に比べると院内は明るい雰囲気。

手術に麻酔を使うものの、無事に終えれば噛めるようになったり、見た目が整ったりすることで、患者さんは喜んでくれるのでやりがいが感じられるのも魅力です。

年収アップは期待できる?

看護士の給料は、平均して35万円ほどなので年収にすると450万~500万円が一般的。

歯科衛生士の平均年収と比べるとかなり高額なので、給料アップへの期待が高まります。

 

しかし、看護士の多くは業務内容に夜勤や、命に関わる病気に対応するプレッシャーがつきもの。

看護士という資格だけでなく、業務内容ならではの報酬が支払われているのです。

 

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスで就職したとしても、夜勤や残業がない状況では、他の科で働く看護士よりは年収が見劣りする可能性が高いでしょう。

大きな病院の口腔外科であれば、給料アップが期待が大きくなりますが、入院患者を受け入れているところが多く、夜勤が必要。

 

ダブルライセンスを活かしつつ、給料アップを狙うなら勤務時間が不規則となることを覚悟しましょう。

 

とは言え、平均はあくまでも平均。

全体から見ても割り出した数字というだけのことで、個別に見れば夜勤がなくても、高い年収が支給される医院は存在します。

しかしそうした条件の良い医院は、人気なのでなかなか人が辞めず求人が目に止まることが少ないです。

 

条件が良い求人が出るまで、ゆっくり待つことだって、就職活動の選択肢の1つ。

複数の求人サイトに登録しておけば、短期間での決着も期待できます。

まとめ

いかがでしたか?

 

誰だって条件の良い職場で働きたいもの。

人気の職場への就職を望めば、キャリアを磨き多くのライバルとの差を付ける必要があるのです。

 

歯科衛生士と看護士のダブルライセンスであれば、口腔外科やインプラントで両方の技能を活かすことができます。

個人医院の中でも、人件費の効率の良さから、ダブルライセンスを高く評価し高い年収を提示している所も増えてきています。

 

自分の持ち味を活かすことが、理想の職場への採用の近道となるでしょう。

以上、「 歯科衛生士と看護士のダブルライセンスのメリットは?就職先は?」でした。

歯科衛生士と看護士の難易度の違いは?